
警察学校は、一人前の警察官になるために必要となる基本的知識・技能を学ぶための全寮制の施設です。
警察官採用試験に合格後、採用された全員が入校し、規則正しい集団生活を通して、警察官としての基礎を身に付けていきます。知識、体力とともに人間性を磨きつつ、同期の仲間たちとの、かけがえのない絆が育まれていく場でもあります。
警察学校の1日
規則正しく、分刻みのスケジュールに沿って学んでいくのが警察学校の1日。大学・高校生活と比べ、規律の厳しさに最初は戸惑うかもしれませんが、熱く、温かい教官が行う授業(講義・実習)を受けるうちに、警察官としての自覚や責任感が養われていきます。また、互いに切磋琢磨する仲間と寝食を共にする中で、強い連帯感や絆が生まれていきます。
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6:30
起床
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7:10
朝の点呼
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9:00
1時限目
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10:40
2時限目
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12:00
昼食・休憩
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13:00
3時限目
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14:40
4時限目
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16:10
5時限目
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17:30
夕食・自由時間
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22:00
夜の点呼
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23:00
消灯
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- 9:00
授業(座学) - 警察官として経験豊かな教官(授業講師)のもと、現場での職務執行に必要な法律や捜査書類の作成方法など、交番勤務ですぐに必要となる基礎的知識を学びます。
- 9:00
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- 10:40
柔道・剣道/逮捕術 - 怪我なく、安全に犯人を逮捕・制圧するための訓練です。柔道、剣道など武道の未経験者が多いため、一般的な護身術に近い基本動作から丁寧に訓練していきます。
- 10:40
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- 13:00
実務研修 - 警察学校で学んだ知識をもとに実際に札幌市内の警察署で研修を行います。交番では、遺失物の受理、交通事故や110番通報の現場対応など様々な経験をしながら学びます。
- 13:00
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- 14:40
教練 - 警察礼式や部隊行動などの訓練を通して、警察官として必要な規律、災害やテロなどの事案対応時における円滑な団体行動を学びます。
- 14:40
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- 16:10
拳銃操法 - 警察学校で初めて手にする拳銃。現場で使用する可能性がある警察官にとって、欠かすことができない訓練です。拳銃使用に関する法律を学んでから、実射訓練を行います。
- 16:10
警察学校の365日
大学卒業者(A区分)は6か月間、その他の者(B区分)は10か月間の教養期間が設けられます。警察官としての「心・技・体」を養うためのかけがえのない時間です。
- 4月
- ★4月採用A・B区分入校式
- ★4月採用A・B区分拳銃貸与式
- ●親善球技大会
- 5月
- ★4月採用A・B区分警察手帳貸与式
- 6月
- ●夏季体育大会
- 7月
- ★4月採用A区分実務研修
- 8月
- ●帰省休暇
- ●夏季特別術科訓練
- 9月
- ●駅伝大会
- ★4月採用A区分卒業式
- 10月
- ★10月採用A・B区分入校式
- ★10月採用A・B区分拳銃貸与式
- ●親善球技大会
- 11月
- 12月
- ★10月採用A・B区分警察手帳貸与式
- ●4月採用B区分実務研修
- 1月
- ●10月採用A区分実務研修
- ★4月採用B区分卒業式
- 2月
- ●冬季特別術科訓練
- ●冬季体育大会
- 3月
- ★10月採用A区分卒業式
- 4月
- ●親善球技大会
- 5月
- ●10月採用B区分実務研修
- 6月
- ●夏季体育大会
- 7月
- ★10月採用B区分卒業式
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入校式
入校式が執り行われ、警察官としての第一歩がスタートします。これからの毎日に不安と希望が入り混じる表情の新人警察官が並びます。
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拳銃貸与式
入校してまもなく、全員に拳銃が貸与されます。安全管理については特に厳しく指導され、警察官としての重責を実感する瞬間です。
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体育大会
入校中の体力づくりの一環として、ヘルメットや夜行チョッキなどをバトン代わりに走行するリレーを種目としたユニークな体育大会を行っています。
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卒業式
研修期間終了前に卒業試験が行われ、それを終えると卒業式が執り行われます。その後道内の各警察署で、一人前の警察官としての勤務がいよいよスタートします。
どうして警察官になったの?

2021年4月採用
- 警察官になったきっかけは、小学生の頃、不審な男性に家までつきまとわれた経験があり、その時に話を聞いてくれた女性警察官がとても優しく、頼もしかったからです。警察官をめざしたものの、実は5回目の受験でやっと合格することができました。警察学校では、警察官の基礎となる知識や法律など覚えることが多く、暗記が苦手な私は苦労していますが、仲間に教えてもらったり、私が得意な科目は教えてあげたりとみんなで協力し合って試験を乗り越えてきました。これから警察署へ配置となりますが、あの時の女性警察官のように事件の最前線に立って、困っている人を助けることのできる、そして気遣いや配慮を欠かさない頼りにされる警察官をめざしています。

2021年4月採用
- 進学のために初めて一人で暮らした土地がここ北海道。アパートの大家さんや同級生が、仙台出身の僕を温かく迎え入れてくれたんです。人の“温かさ”を感じ、北海道のためになる仕事がしたいと思ったのが警察官になった理由です。実は、将来は建築関係の仕事をしようと考えていたので、大幅な進路変更でした。不安を抱えていざ、警察学校に入校してみると同期生の志望動機はさまざま。いろんな仲間がいるんだと安心したのを覚えています。警察学校で「一人前の警察官になる」という同じ目標を持って頑張る仲間と過ごす時間は貴重で、もはや同期生は、家族に近い存在です。将来は、地域を守る存在として、優しくもあり、時には厳しくもある警察官になりたいです。