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万引き
万引きとは?
 万引きとは、「買い物客を装ってコンビニ等の商店に入り、店員の隙をついて商品を盗むもの」です。一説には、「1万回引いてくる(盗んでくる)」という意味合いから万引きと呼ばれるようになったとか。
 刑法の罪名に万引きはなく、これは窃盗に当たります。刑法で窃盗は「十年以下の懲役に処する」と規定されており、非常に重い罪なのです。
なぜ万引きするの? イラスト〜万引き禁止
 刑罰の重さの一方で、万引きには、特別な道具や技術を必要としないことから安易に行われてしまい、犯罪の中で最も件数が多いという側面も持っています。特に思春期の女子の非行に関して言えば万引きが約半数にも上ります。
 一時代前ならば、貧しくて買うお金がなく、必要に迫られて盗んでしまうというのが多かったと思われますが、最近の特徴としてあげられることの一つに、万引きで捕まった子どもは、盗んだ品物を買うだけの十分なお金を持っているということです。つまり、お小遣いがなくてせっぱ詰まって万引きしたというのではありません。お小遣いは友だちとカラオケなどに使うために取っておいて、本やCD、化粧品などを万引きするというものであり、身勝手な動機と言えます。「みんなでやれば怖くない」と言わんばかりに誘い合って行ったり、盗んだ物を自慢し合うなど社会規範意識が低下していると言わなければなりません。さらには、「みんなやっているから自分も」と悪風に感染して安易に行う子もいます。
どうしたらよいのでしょう
 万引きを全て見つけることはできません。見つからなければ、ほとんどの場合、再び手を染めて行くことになりますが、罪の意識はより一層薄れてくることでしょう。また、店員に見つかったとしても、保護者が呼び出され弁償してお終いという場合も数多くあることでしょう。しかし、それでも繰り返されていませんか?
 万引きで警察に捕まった少年のうちで再犯者は4分の1。警察に捕まった場合、子ども自身が応分の責任を取ることになり、「もうこんなバカなことはできない」と自覚が深まります。
 「少年の将来に傷が付くから」などの理由で、被害届を出さないで許してもらう場合が大半のようですが、モラルの低下が指摘される現代において、「社会規範」について考えさせる機会ととらえ、適切に対応することが肝要と言えます。
 先に述べたとおり、お店から被害届を出してもらい少年事件として処理をするのが最も適切です。しかし、わが子の前では、「被害届を出して下さい」とはなかなか言いにくいでしょう。弁償して済ませてしまう場合は、その後子どもと真剣に話し合いましょう。
 話し合う時のポイントは、子どもの人格を否定するような言い方はせず、「罪を憎んで人を憎まず」という諺のとおり、行為を責めて、人柄は認めるようにしましょう。例えば「いつも明るい(この部分は子どもさんの良い特徴を当てはめて下さい)○○君らしからぬことだね。一体どうしたの?」というように、人柄は認めた上で、万引きについての内省を求めるようにしましょう。
 親が買ってあげていない物を持っているとか、小遣いの範囲内では買えない物があるなど、万引きをしているのが心配な場合もあると思います。そうした場合も早めに対処した方が良いでしょう。
 子どもが小学生位までだと、「万引きしていないの?」と直接的に聞いて上手く行くようです。しかし、その後の対応が大切であり、子どもが万引きをしていることを認めた場合は、子どもとそのお店に行って弁償しましょう。辛い作業ですが、正々堂々と対処する親の姿を見せるのは非常に効果があります。説教は長ければ長いほど効果が下がります。人は、責められると当然防衛します。長く説教をすると、その間に「悪かった」と思っていた気持ちが「そんなに悪い人間じゃない」と心の中で防衛が働くからです。説教する場合はごく短く。このことはどの年齢にもあてはまります。思春期以降の子どもだと直接的に聞いても上手く行かないことが多いでしょうが、この段階で説教することは反発を招くだけです。 イラスト〜万引きする少年
 通常、親が心配しているということが伝われば子どもは立ち直りますが、親子ではなかなか冷静に話し合うことが難しく、心配している気持ちよりも犯罪を犯した(かもしれない)子どもへの怒りや悔しさが伝わってしまうことが多いようです。ここでも「罪を憎んで人を憎まず」式の対応で工夫して見ましょう。
 「これどうしたの?万引きしたんじゃないの?」
 「していないよ。」
 「そう。信頼しているからね。」
この程度で切り上げて様子を見ましょう。これで牽制球としての効果は十分にあります。