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北海道警察本部TEL.011-251-0110

〒060-8520 札幌市中央区北2条西7丁目

オウム真理教の動向


オウム真理教の動向

(1) 教団の現状

 オウム真理教(以下「教団」という。)は、麻原彰晃こと松本智津夫(以下「松本」という。)への絶対的帰依を強調する(「Aleph(アレフ)」)を始めとする主流派と松本の影響力がないかのように装う「ひかりの輪」を名乗る上祐派が活動しています。オウム真理教の拠点施設の図表
 現在、15都道府県に35か所の拠点施設を有し、両派の信者数は、その活動状況等から、合計で約1,650人とみられます。
 道内では、主流派が札幌市白石区内に「札幌白石施設」及び豊平区内に「札幌施設」の2か所、上祐派が東区内に「札幌東施設」の1か所、拠点施設を有しています。
 主流派は、依然として松本を「尊師」と尊称し、同人の「生誕祭」を開催しているほか、松本の写真を拠点施設の祭壇に飾るなど、松本への絶対的帰依を強調して、「原点回帰」路線を徹底しています。
 一方、上祐派は、同派のウェブサイトに旧教団時代の反省・総括の概要を掲載したり、各種メディアを通じ、松本からの脱却を強調したりするなど、松本の影響力がないかのように装って活動しているほか、「開かれた教団」や組織の刷新をアピールするなどしています。
 なお、平成30年1月22日、公安審査委員会は、教団に対し、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律に基づき、公安調査庁長官の観察に付する処分の期間を3年間(33年1月まで)更新する決定を行いました。

(2) 組織拡大に向けた動向 
 主流派は、教団名を秘匿し、街頭や書店における声掛けのほか、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等を利用しながら、青年層を中心に、ヨーガ、占い、精神世界等に興味を持つ者と接触を図り、ヨーガ教室等に誘引するなどして新規信者を獲得しています。
 一方、上祐派は、各拠点施設で開催している「上祐代表説法会」や各地の神社仏閣等を訪問する「聖地修行」等の行事について、ウェブサイトを通じて参加を呼びかけるなどし、信者獲得を図っています。

教団施設周辺における警戒活動状況の写真【事例】主流派「Aleph(アレフ)」による勧誘活動
導入
  •  教団による一連の事件を知らない青年層を中心
  •  街頭や書店での声掛け、SNSや友人等を通じ、宗教やヨーガ等に興味を持つ者に接近、喫茶店等で接触
           下向き矢印
人間関係の構築
  •  教団名を秘したまま、十数回にわたり宗教やヨーガ等を講義
  •  被勧誘者の関心や悩みを聞き出し、相談を受けながら、人間関係を構築
           下向き矢印
入信
  •  教団による一連の事件は国家ぐるみの陰謀と説明
  •  松本の偉大性等を講義
  •  教団に対する抵抗感がないことを確認した上で教団名を告知し、入信させる

(3) オウム真理教対策の推進

 教団は、依然として松本及び同人の説く教義を存立の基盤とするなど、その本質に変化がないと認められることから、警察では、無差別大量殺人行為を再び起こさせないため、引き続き、関係機関と連携して教団の実態解明に努めるとともに、組織的違法行為に対する厳正な取締まりを推進しています。
 
道警察では、平成29年11月、アレフ信者が被勧誘者との間で仏教名目の勉強会の受講契約を締結した際に契約内容を明らかにする書面を交付しなかったとして、札幌白石施設等の5か所を捜索しました。その後の捜査により、被勧誘者に「うちはアレフではない」などと虚偽の説明をしていたことが明らかとなり、平成30年1月、同信者を特定商取引に関する法律違反(書面の不交付・不実の告知)で検挙しました。
 また、平成30年3月20日で地下鉄サリン事件から23年が経過し、教団に対する国民の関心が薄れ、一連の凶悪事件に対する記憶が風化することなどにより、教団の本質が正しく理解されないことも懸念されます。そのため、警察では、各種機会を通じ、教団の現状や教団の組織的違法行為に対する検挙事例等を、住民や地方自治体等に対して積極的に広報するとともに、教団施設周辺の地域住民の安全・安心を確保するため、その要望も踏まえ、教団施設周辺におけるパトロール等の警戒活動を実施しています。
※オウム真理教による主な事件
事件名 発生日 死者数及び負傷者数
@弁護士一家殺害事件(殺人) 平成元年11月4日 死者3人
A松本サリン事件(殺人・殺人未遂) 平成6年6月27日 死者8人、負傷者約140人
B公証役場事務長逮捕・監禁致死事件
 (逮捕監禁致死・死体損壊)
平成7年2月28日 死者1人
C地下鉄サリン事件(殺人・殺人未遂) 平成7年3月20日 死者13人、負傷者5,800人以上
※オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律に基づき給付金の支給を受けた被害者数
  
地下鉄サリン事件の写真
 施設敷地内の化学プラントの写真 地下鉄構内の状況の写真
 施設内に隠匿されていた武器の写真 オウム真理教施設捜索の写真

平成30年8月
北海道警察本部公安第一課