悪質クレームとは、一般的に顧客の法的、社会的妥当性を欠く過度な不当要求行為をいいます。
● クレーム事実の確認
● 正当なクレームには、誠実な対応
● 過度なクレームは拒否し、法的に解決
※このクレーム三原則を理解して、毅然とした態度で対応することが大切です。
● 悪質クレーマーに対する基本姿勢と組織的対応
悪質クレーマーは、もはやお客様ではありません。社会の敵であることを認識して対応することが大切です。
悪質クレーマーには、トップが「絶対に屈しない。拒否すべきは拒否する。」との基本姿勢を組織全体に明示することが大切です。
トップの基本姿勢を受けて、対応マニュアルを作成し、組織全体に対応要領を周知徹底させ、差のない対応体制を確立しましょう。
● 悪質クレーマーの交渉術 ~不当要求の基本的な手口
怒鳴り、恫喝して相手に恐怖感を植え付けます。
硬軟織り交ぜて攻撃し、警戒心や思考能力を低下させます。
相手の役職に関係なく、見下す口調で威圧し、優位性を保持します。
名指しで何度も呼び出し、嫌悪感を植え付け、精神的に追い込みます。
交渉相手が、たびたび変わる会社は、回答がばらつきチャンスと見ます。
相手の説明は故意に遮り、自分のペースでクレームをつけて主導権をにぎります。
クレームのネタが99%不利でも、1%を強引に認めさせ、全面的に責任を転嫁してきます。
● 対応(応答)要領 ~何事も最初が肝心
① 事実調査・確認が必要な場合
・ 事実を調査した上でなければ、お答えできません。
・ 事実調査を行います。調査の結果については、追って御連絡します。
・ 事実調査は、お問い合わせなどがあったときには、皆様にお願いしております。
・ 「何時までに回答しろ。」には、御希望は伺いましたが、お約束は出来かねます。
② 即答は拒否
・ 責任ある回答をするには、組織としての意思決定が必要です。
・ この結論は会社の方針です。
・ 今回の件については、後日、弁護士を介して交渉させていただきます。
・ この件については、法令等に基づき適正に対応させていただきます。
③ 他所を引き合いに出してきたときの対応
・ 他社とは事情が違いますので、当社の判断で対処させていただきます。
・ 御指摘の件と御要望は別問題で、御要望に応じることは出来ません。
④ 長時間執拗な場合
・ 最初に面談の時間を告げておき、時間が来たら打ち切りましょう。
・ 何度言われても結論は変わりません。
・ 仕事に影響がありますので、お引き取りください。
・ 「納得できない」には、前回お話したとおりです。
⑤ 脅迫的な言動が有る場合
・ 「誠意を出せ」には、それはどういう意味でしょうか。
・ 冷静なお話が出来ないのであれば、御相談は打ち切らせていただきます。
・ 当方も、然るべき機関に相談いたします。
・ 違法行為が発生した場合には、迷わず110番通報する。