署長あいさつ
日中は、まだまだ暑い日が続いておりますが、朝晩は過ごしやすくなってきており、また、トンボの姿もチラホラと見かけるようになるなど、段々と秋の気配が感じられるようになってまいりました。8月中、岩内警察署管内では、「いわない怒涛まつり」(岩内町)、「共和かかし祭」(共和町)が開催され、町内外から多くの観光客が訪れるなど、大変な盛況ぶりでありました。また、管内各地で花火大会が開催されるなど、正に夏を感じさせる素晴らしいイベントが目白押しであり、私も北海道の短い夏を堪能させていただきました。
さて、9月21日(土)から9月30日(月)までの間、「秋の全国交通安全運動」が行われます。秋の全国交通安全運動における運動の重点は、
○反射材用品等の着用推進や安全な横断方法の実践等による歩行者の交通事故防止
○夕暮れ時以降の早めのライト点灯やハイビームの活用促進と飲酒運転等の根絶
○自転車・特定小型原動機付自転車利用時のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底
○バイクの交通事故防止
○スピードダウンと全席シートベルト着用の徹底
となっております。特にこれからの時期は、夏場と比べて日没時間が早まりますので、歩行者の方は明るい色の服装や反射材を身に付けて自分の存在を目立たせるようにするほか、ドライバーの方は早めのライト点灯やハイビームの活用を心掛けるなど、引き続き、交通事故防止に配意していただきますようお願い申し上げます。
岩内警察署といたしましても、関係機関・団体の皆様方の御協力を賜りながら、各種啓発活動を始め、交通指導取締り、管内のパトロール活動等に強力に取り組み、悲惨な交通事故を1件でも減らせるよう尽力してまいる所存でありますので、どうぞよろしくお願いいたします。
北海道内におけるSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害総額は、本年7月末現在、オレオレ詐欺等の特殊詐欺の被害総額約2億2,000万円を大きく上回る、約16億1,000万円となっており、極めて憂慮すべき危機的状況となっております。
ほんの一例ですが、以下にSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺被害の流れ(事例)を紹介いたします。
【SNS型投資詐欺】
○SNSやネット上でFXや株の投資に関する偽広告を見て、広告バナーをタップすると、LINEなどのSNSグループに招待される。
○チャット内で、他のメンバーなどの成功体験を聞いたことで信用し、指示された偽の投資アプリ等をダウンロードする。
○投資と称して、個人名義口座や法人名義口座への振込を指示される。
○偽の投資アプリ上では、もうかっているように見えるので、利益を求め、何度も振り込んでしまう。
○利益を引き出そうとすると、アプリへのログインが不可となったり、音信不通になる。
【SNS型ロマンス詐欺】
○マッチングアプリで異性と知り合い、DM(ダイレクトメッセージ)上で仲良くなり、相手に個人情報を話してしまう。
○LINEなどの別の連絡ツールに移行するよう促される。
○「2人の将来のために」などという名目で暗号資産投資を勧められ、暗号資産取引アプリをインストールし、指定された口座に送金する。
○偽のアプリ上では、利益が増えているように見え、相手に言われるがままに何度も送金する。
○換金のために、アプリの運営会社に連絡すると、換金する際の税金名目で振込を求められる。
○その後、運営会社や相手と音信不通になる。
この様にSNSやマッチングアプリ等を通じて知り合った見知らぬ者から、投資話を持ちかけられたり、金銭の振込等を要求されたときは、詐欺を疑っていただきたいと思います。また、一人で判断することなく「警察相談専用電話#9110」又は岩内警察署(0135-62-0110)に必ず相談してください。
最後に、9月はヒグマが冬眠に備えるための季節となり、食料を探して活動が活発となります。人身被害を防ぐため、野山には1人で入らず、複数で行動し、熊鈴やラジオ等を持って、会話しながら人の存在を知らせるようにしてください。また、野山に入る前には、事前に新聞やテレビなどでヒグマの出没情報等を確認するとともに、ヒグマのフンや足跡、草木等が食いちぎられた跡等を発見したときはすぐに引き返すようにしてください。なお、万が一、ヒグマに遭遇した場合に備え、熊撃退スプレー等を携帯するなどしてください。
令和6年9月
岩内警察署長 渡 邊 勇 一