道内では、山菜採りに出掛ける人が、山中で道に迷ったり、負傷する事案が後を絶たず、例年、4月から6月にかけては、春の山菜採りとして、行者ニンニク、タケノコ採りに伴う遭難が多発しています。
過去5年間における、春の山菜採り遭難の発生状況は、302件335人で、そのうち、78パーセントが、行者ニンニク、タケノコ採り目的の入山となっております。
年齢別では、65歳以上の方が、全体の85パーセントを占め、原因別では、山菜を探すことに夢中となり、山奥に入って方向を見失う方が、全体の76パーセントを占めています。
また、昨年の発生はありませんでしたが、例年、山菜採り中のヒグマによる死傷事案も発生していることから、本年も同様の被害の発生が懸念されます。
山菜採りで入山する方は、十分な準備と慎重な行動を心掛けるとともに、御家族についても、行き先や帰宅時間、遭難防止の準備が十分かどうかを確認するなど、遭難を防止するための声掛けを行いましょう。
慣れた山でも、油断すると至る所に「危険な落とし穴」があるということを忘れず、次のことに心掛けましょう。
過去5年間で、山菜採り中にヒグマに襲われる被害は5件発生し、そのうち2人が亡くなっております。
入山する地域のヒグマ出没情報を確認し、ヒグマによる事故を防ぎましょう。
平成30年 | 4月20日 | 函館市 | 60代 | 男性 | 負傷 |
10月11日 | 八雲町 | 50代 | 男性 | 負傷 | |
令和元年 | ヒグマによる人身被害の発生なし | ||||
令和2年 | 5月8日 | 滝上町 | 60代 | 男性 | 負傷 |
5月15日 | 古平町 | 70代 | 男性 | 死亡(ヒグマによる襲撃が疑われる) | |
令和3年 | 4月10日 | 厚岸町 | 60代 | 男性 | 死亡 |
令和4年 | ヒグマによる人身被害の発生なし |
令和5年4月
北海道警察本部地域企画課